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今月のキーワード

r過程 / キロノヴァ / 国際地球観測年 / コロナ質量放出

●r過程[r-process]
星内部の核融合でもつくられない,鉄より重い原子核の半分程度を合成する過程。それらの原子核は,おもに中性子を捕獲することで重くなる。そのなかで,原子核がベータ崩壊するよりも中性子捕獲が速く進む過程は,rapidに由来してr過程とよばれる(逆はslowのs過程)。代表的には金やプラチナ,レアアース,またウランのような超重元素がおもにr過程でつくられる。連星中性子星の合体が飛ばす,中性子過剰な放出物質が主要なr過程の現場だと理解されている。(p.4「重力波でつくる重元素,重力波で探す重元素」)

●キロノヴァ[kilonova]
連星中性子星の合体後に起こる突発的な増光の1つ。連星中性子星が合体時に放出した物質でr過程が進むと,つくられた不安定核の崩壊熱が放出物質自身を温める。それにともなう熱的な放射はやはり放出物質自身に邪魔されながら拡散して漏れ出し,10日程度の時間スケールで可視光から赤外線を中心に輝く。過去にもいくつか観測の報告はあったが,疑いのないものは2017年8月にAT 2017gfoとして検出された。(p.4「重力波でつくる重元素,重力波で探す重元素」)

●国際地球観測年[International Geophysical Year]
ブラック1957年1月1日から1958年12月31日まで実施された国際的な地球観測計画で,オーロラ,大気光,宇宙線,地磁気,氷河,重力,電離圏,経度・緯度決定,気象学,海洋学,地震学,太陽活動の12項目の観測が国際協力のもと実施された。ヴァン・アレン帯の発見は,この国際地球観測年の大きな成果の1つとされている。(p.22「地球放射線帯の発見」)

●コロナ質量放出[coronal mass ejection, CME]
おもに太陽での爆発(フレア)にともなって,太陽から惑星間空間にプラズマの塊が放出される現象。強い惑星間空間磁場をともなうことが多いため,地球周辺に到達すると地磁気嵐の原因となる。(p.22「地球放射線帯の発見」)

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