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今月のキーワード

スメクタイト / 摩擦熱による間隙水圧上昇 / 導管内の水ポテンシャル

●スメクタイト[smectite]
粘土鉱物の1つで,微粒の粘土である。イオン交換性,膨潤性,吸着性をもつ。粒子内部や粒子間に水を保持する一方で,水を通しにくい性質をもつ。日本海溝プレート境界断層中に多く含まれるスメクタイトは,いまから約数千万年前に陸からの堆積物が届かない遠洋域で,火山灰起源の微細粒子が風で運ばれてきた風成塵が変質してできたものである。(p.46「東日本大震災における巨大津波の原因」)

●摩擦熱による間隙水圧上昇[thermal pressurization, TP]
地震時に断層が高速(約0.1〜1 m/s)ですべると摩擦熱が発生する。このとき,断層中に含まれる水が膨張することで間隙水圧が上昇し,断層にかかる有効垂直応力が低下して,断層は急激にすべりやすくなる。断層が粘土鉱物などの水を通しにくい鉱物でおもに構成されている場合,TPは有効に機能する。(p.46「東日本大震災における巨大津波の原因」)

●導管内の水ポテンシャル[xylem water potential]
水のもつエネルギー量を水ポテンシャルといい,圧力の単位(MPa)で表される。植物体内において水は,水分量が多く,水ポテンシャルの高い根から,水分が少なく,水ポテンシャルが低い葉へと導管というパイプのような組織の中を移動する。巨大な樹木では高い位置まで水を吸い上げるため,上方の枝の導管内の水ポテンシャルは−20気圧(−2.0 MPa)近くまで下がる。(p.58「樹木はどこまで高く成長できるのか?」)

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