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今月のキーワード

エバネッセント場(近接場) / コドンとアンチコドン / 慣性領域のスケーリング則

●エバネッセント場(近接場)[evanescent field]
エバネッセント場とは,屈折率の高い媒質から低い媒質に臨界角以上の特定の入射角で入射した電磁波(光)が全反射するとき,その電磁波の一部が境界面から1波長程度まで低媒質側の内部に漏れ出ることによってつくり出される場のことである。近接場ともいう。エバネッセント場は,波長による回折限界を超えた分解能での観測や,回折現象では困難な波長程度の局所の領域の分光学的計測などに応用されている。(p.4「ナノバイオマシンの物理学」)

●コドンとアンチコドン[codon and anticodon]
コドンとは,塩基配列がタンパク質を構成するアミノ酸配列へと生体内で翻訳されるときの,各アミノ酸に対応する3つの塩基配列のことである。とくにAUG,UUUなどのmRNA上の塩基のセットをコドンという。これらのコドンに対応するアミノ酸は,メチオニン,フェニルアラニンである。アンチコドンは,コドンの対になるコドンのことである。たとえば,UAUならAUA,GCGならCGCとなる。なかには翻訳の開始や終止をコードしたコドンもある。(p.11「次世代1分子計測技術でみえるタンパク質翻訳のしくみ」)

●慣性領域のスケーリング則[scaling law for the inertial regime]
スケーリング則とは,ある物理量のスケール(尺度)を変化させたときに別の量がどのような関係で(線形,べき乗など)変化するかを示す関係式のことである。簡単な例としては,球の半径がrであるときに体積がr3に比例する関係が広範なサイズスケールで成り立つといったものである。本文中では式(5)のスケーリング則を導くことにより,らせん模様の線幅や直径から,60年以上前にポロックが絵を描いたさいの絵の具の流量やこての高さを推定している。(p.26「絵画に隠された物理法則」)
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