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アイススケーターは,氷上に数百気圧の圧力をかける。これにより氷の融点は,部分的に数度下がる。摩擦熱と予融解のために,氷点下で表面に薄い液体膜ができ,これが−35℃もの低温で氷が滑りやすいことを説明する。くわしくは,24ページからの解説記事「氷が滑りやすいのは,なぜ?」を参照。
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<今月の切手>
皆既日食:太陽本体が月に隠されるとコロナが見えてくる(上)。パイオニア10号:1972年米国から打ち上げ。はじめて小惑星帯を越えて木星や土星の観測をし,太陽系外へ出た。万一,宇宙人に拾われた時のために絵を搭載している(下)。
        (万)
article
X線回折像から,複雑な物質の構造を復元するために
失われた位相を求めて
Q. シェン,Q. ハオ,S. M. グリュナー 奥山健二 訳

直接観察までの長い旅と,これから
原子を見て50年
T. T. ツォン 長谷川幸雄 訳

もっとも身近で,もっとも劇的な相転移現象
氷が滑りやすいのは,なぜ?
R. ローゼンバーグ 古川義純 訳

コンピューターの性能の飛躍的な向上とともに
数値天気予報の新たな展開
露木 義
news 重力レンズで探す地球型系外惑星
B. シュワルツシルド 佐藤文衛 訳

ラチェット表面の上を駆け抜ける液滴
B. シュワルツシルド 松川 宏 訳

ニュースダイジェスト
P. F. シューウィ,B. P. スタイン,D. カステルヴェッキ
赤い酸素 / スクィーズド光と重力波 / BECを使った新しい磁気計 ほか
[クローズアップ]
一般相対論を長距離で変更できるか?
向山信治

[随想]

マイトナ−とラウエ往復書簡集―20世紀初頭の躍動するベルリン
外林秀人

[講座]

計算物理 第7回(素粒子編)格子QCDにおけるモンテカルロ法の基礎
青木慎也
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フォーラム

11月号予告
今月のキーワード
パターソン関数 / 擬似液体層 / アンサンブル予報 / 4次元変分法 / 双方向予測システム / 重力マイクロレンズ / ダークエネルギー / ダークマター / 場の凝縮 / 伝搬関数 / プラケット作用

執筆者・翻訳者紹介



今月のパリティ
「構造に位相をつける」って?
X線結晶学はほぼ1世紀前に誕生して以来ずっと,科学者が複雑な構造を決めるのに役立ってきました。あらゆる構造解析でいちばん重要なのは,位相を求めることです。このことは物質科学や生物学の研究において,基礎レベルでも応用レベルでも重要な役割を演じ続けるでしょう。(p.4)

世界は原子と空虚からなる
原子の存在を初めて仮定したのは,2500年前のギリシャの哲学者デモクリトスでした。50年前の初めての直接観察以来,今日の顕微鏡では,表面上の原子を観察したり,その拡散,再配列過程を追跡するだけでなく,原子を操作してナノ構造をつくることさえできるようになっています。(p.14)
氷表面にできる液体の層の不思議
スケートの刃で氷に圧力を加えると,氷の表面には水膜が生じ,ほかの固体の表面よりも圧倒的に滑りやすくなります。でも,圧力のため融点が下がって水の膜ができているのだとしたら,−3.5℃より低い気温でもスケートができるという事実を説明できません。それではいったい……(p.24)

もっとも身近な物理的未来予測
数値シミュレーションによる天気予報は,20世紀に達成された科学技術の社会生活への応用のなかでも顕著な成果の1つです。天気予報のための基礎資料にとどまらず,台風や集中豪雨などについての予測情報も提供するようになっているだけに,さらなる精度向上が求められています。(p.33)
アルミニウムの転位芯に偏析したホウ素原子の分布
アルミニウムの転位芯に偏析したホウ素原子の分布(p.21)

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