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国際キログラム原器。1889年に質量の単位として定義されて以来,現在でも唯一の基準として使われている。写真は本物をコピーして造られた副原器。くわしくは41ページからのニュース記事「キログラムの再定義をめぐる実験を検証する」を参照。(BIPM/INTERNATIONAL BUREAU OF WEIGHTS AND MEASURES)
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<今月の切手>
スー・サン(蘇 頌)(上):中国の発明家(1020-1101)。天文時計を建造し,その詳細を「新儀象法要」に記した。内蔵する回転機構を駆動するための脱進機を初めて導入した。
万年時計(下):1851年に田中久重により製作され,不定時法時刻,24節気,旧暦日付,月の満ち欠けなどを表示し,鐘で知らせる複雑な構造をもつ。
        (万)
article
ナヴィエ‐ストークス方程式への挑戦の果てに
境界層理論がもたらした流体力学の革命
J. D. アンダーソンJr. 神部 勉 訳

物理学に哲学をもち込みすぎてはいけないのか
科学哲学者としてのアインシュタイン
D. A. ハウォード 安孫子誠也 訳

「彼がどれだけのことを成し遂げたのか,誰にもわからない」
トマス・ヤング:物理学者,医学者,エジプト学者
A. ロビンソン 家 泰弘 訳

物理学の威力は知識よりも,むしろその思考の過程にある
物理教育をいまこそ見直そう
D. J. グレイソン 合田正毅 訳
news キログラムの再定義をめぐる実験を検証する
T. フェダー 藤井賢一 訳

核スピン異性体分子の分離と変換
高木光司

ニュースダイジェスト
P. F. シューウィ,B. P. スタイン,D. カステルヴェッキ
仮想クォークの海 / 反転分布をともなわずに利得が得られる固体レーザー / 極端紫外線顕微鏡による解像度の新記録 ほか
クローズアップ:
ヘリウム負結晶の運動
野村竜司,奥田雄一

[講座]

計算物理 第5回(素粒子編) 強い相互作用と格子ゲージ理論
青木慎也

[連載]
天才だってつらいよ ― 物理学者列伝
はじめに言葉があった ― ギブズ
太田浩一
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フォーラム

9月号予告
執筆者・翻訳者紹介

今月のキーワード
ナヴィエ‐ストークス方程式 / 揚力/ 経験主義 / 規約主義 / 隠れた変数解釈 / ラフニング転移



今月のパリティ
“近代空気力学の父”ってどんな人?
ライト兄弟が初めて飛行機で空を飛んだ20世紀初頭,翼に働く揚力や抗力を計算する必要に迫られた研究者たちは,粘性や摩擦のある流体をきちんと扱うことができませんでした。空気力学の混沌から秩序をもたらしたのは,ほとんど無名の29歳の物理学者,プラントルだったのです。(p.4

16歳までにカントの3大著作を読破した彼がめざしたのは……
アインシュタインはその世代の物理学者としては当然のことのように,哲学に対して10代のころからずっと熱心に幅広く関わってきました。この気質は彼の物理学研究に,どんな影響をもたらしたのでしょう? 彼がそう信じたように,彼をよりよい物理学者に仕立てたのでしょうか?(p.14)
すべての知識を兼ね備えた最後の人物
才能豊かで先見性に富む学者であったトマス・ヤングが精通していた分野は,物理学や生理学から古代エジプトのヒエログリフまで,多岐にわたっていました。しかしヤングの着想はあまりにも時代に先駆けていたため,それらの多くが数十年もの間忘れ去られてしまったのです。(p.25)

知の創造をめざす物理のカリキュラム
情報があふれ,知識よりも柔軟なスキルや感性をともなう思考こそ必要なこの時代に,多くの学生は無意味な数値の代入のような物理の授業を経験しています。これでは履修者が減るのも当然でしょう。いま必要なのは,科学的な知識がいかに形成されるかを理解させることなのです。(p.32)
ロンドン,王立研究所におけるヤング
ロンドン,王立研究所におけるヤング(p.27)

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