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弦理論が存在する10次元の時空のうちわれわれは4つの次元しか認識できない。残りの6つの次元を“コンパクト化”するためには,カラビ‐ヤウ多様体とよばれる複雑な6次元空間を用いるのが最良の方法とされている。くわしくは12ページからの特集記事「スーパーストリング,究極の理論か空虚なる理論か」を参照。(Courtesy of Andrew J. Hanson, Indiana University)
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<今月の切手>
1975年,アポロ(米:宇宙飛行士3人が搭乗)とソユーズ19号(ソ連:同2人)は別々の場所から打ち上げられ,宇宙でドッキングした。目的は政治的緊張緩和のアピールで,セレモニーや重要ではない実験を行った。NASAにとってはスカイラブからスペースシャトルまでの間をつなぐ有人飛行の意味もあった。打ち上げ風景(中),ドッキング(上,下)。

        (万)

特集記事
巻頭言:重力の量子化とは?
磯 暁 ?

物理学発展の必然的課題
量子重力の基礎と展望
北澤良久

未来の理論物理の核となるのはどの側面か
スーパーストリング,究極の理論か空虚なる理論か
L. サスカインド 西村 淳 訳

空間の離散的構造は,素粒子論の昔からの夢を実現してくれる
ループ量子重力理論
C. ロベッリ 梅津裕志 訳

観測が,自信たっぷりの理論家の予想をひっくり返した
宇宙はなぜ加速膨張しているのか
T. バンクス 夏梅 誠 訳

時空の量子的性質の実験的証拠が見つかる?
量子重力の現象論
G. アメリノ=カメリア 磯 暁 訳

[随想]

弦から重力だって!
米谷民明
ニュースダイジェスト
P. F. シューウィ,B. P. スタイン
単一スピンを感じるMRFM / 流れの三つ編みパターン / 光ホール効果    ほか

[講座]
とんでる力学 第7回
惑星の軌道(4)2つの惑星

牧野淳一郎

[連載]
天才だってつらいよ ― 物理学者列伝
ぼくはスピノザを愛している―アインシュタイン

太田浩一

全宇宙鉄道路線ガイド 第6回
踊り子たち:連星,新星

加藤万里子

information corner フォーラム
11月号予告

今月のキーワード
プランクエネルギー / コンパクト化 / モジュライ/ ホイーラー‐ド・ウィット方程式 / プランク長さ / 宇宙項 / 反ド・ジッター時空 / ド・ジッター時空 / レッジェポール理論 / バーテックス演算子 / ゼロスロープ極限

執筆者・翻訳者紹介



今月のパリティ
あまりにも多くの可能性を含んでいる弦理論
弦理論は,重力をほかの3つの力と統一的に記述する“究極の理論”と期待されている。一方でそれは,自然界の何物をも記述していない“空虚な理論”かもしれない。理論の正しい形を探すことは,あたかも巨大な干し草の束の中からたった1本の針を探し出すようなものなのである。(p.12)

場の上に場が存在し,背景空間の面影はもはや残っていない……
一般相対性理論と量子論を統合するループ量子重力理論から導かれるもっとも興味深い点は,空間は無限に分割できるものではなく,大きさの最小単位をもった粒状の構造をしているということである。空間はループからなるネットワークであり,時空は泡のような構造になっている。(p.24)
量子重力はゲームのルールを完全に変えてしまうかもしれない
宇宙の膨張が加速しているという証拠は,80年代半ばから積み重ねられつつある。多くの物理学者は,データを説明するため宇宙項をもち込むのをしぶっていた。宇宙定数は本当は完全にゼロであり,そのエレガントな説明はいつの日か見つかるはずだと考えていたのだが……(p.33)

物理と数学と哲学の狭間から,ついに抜け出せるか
私たちは量子重力に関して,まだ「何も知らない」のかもしれない。70年以上も研究が重ねられてきているのに,重力の量子化を必要とするような実験結果はただの1つもない。しかし一部の物理学者たちは,近いうちにこの状況は変わるのではないかと考えている。(p.42)
宇宙的相関(p.47)
宇宙的相関(p.47)

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