新たに「公衆衛生の倫理」を加え、8年ぶりに改訂!
生命・医療倫理を体系的に講義する画期的カリキュラム
改訂版 生命・医療倫理学入門

DVD 全16巻 セット本体価格 \160,000  ※分売不可
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東京大学大学院医学系研究科
生命・医療倫理教育研究センター



■ 総 監 修
赤林  朗 東京大学大学院医学系研究科 教授
■ 東京大学大学院医学系研究科 生命・医療倫理教育研究センター スタッフ ※所属は2013年3月現在
赤林  朗
稲葉一人

上竹勇三郎
児玉  聡
島内明文
田代志門
堂囿俊彦
奈良雅俊
額賀淑郎
林  芳紀
藤田みさお
前田正一

(五十音順)
東京大学大学院医学系研究科 教授
中京大学法科大学院 教授
東京大学大学院医学系研究科 客員研究員
東京大学大学院医学系研究科・医学部研究倫理支援室 助教
京都大学大学院文学研究科 准教授
東京大学大学院医学系研究科 特任講師
昭和大学研究推進室 講師
静岡大学人文社会科学部 准教授
慶應義塾大学文学部 教授
東京大学大学院医学系研究科 客員研究員
立命館大学文学部 准教授
東京大学大学院医学系研究科 助教
慶應義塾大学大学院健康マネジメント研究科 准教授
■ 制作・著作 丸善出版株式会社


『生命・医療倫理学入門』とは…
生命・医療倫理学は、ライフサイエンスや医療技術が社会にもたらす倫理的・法的・社会的問題に関して、適切に対処できるようになるために学際的に研究する学問分野です。
 本DVDは、東京大学 生命・医療倫理教育研究センター(UT-CBEL)でおもに社会人向けに開講している「生命・医療倫理学入門コース」の講義を収録し、多くの医療機関・大学・研究機関・企業が利用できるようにしました。
 この講座は座学だけでなく、模擬倫理委員会、倫理コンサルテーション、グループディスカッションの演習も開講しており、医療の現場で起こる倫理問題のプロセスを体験することができます。そのため、本DVDは、さまざまな現場で妥当な答えを導きだす方法を演習によって学べる唯一の教材となっております。
 2005年制作の「生命・医療倫理学入門」旧版のアップデートに加え、第局瑤箸靴匿靴燭妨衆衛生倫理に関する講義を収録しました。新型インフルエンザなどの集団感染や、激甚災害の対処法について取り扱う、他に類のない内容となっています。臨床医、看護師、薬剤師など医療従事者、研究者、介護従事者、倫理委員会関係者、医療系学部、薬学部、文学部、法学部の職員の方など、生命倫理に関わるすべての方が活用できる内容となっております。


監修者の言葉
 2012年10月、iPS細胞(人工多能性幹細胞)を作製した京都大学の山中伸弥教授のノーベル賞受賞が決まるという、明るいニュースが日本中をにぎわせた。と同時に、倫理的問題への対処の必要性もまた、浮き彫りになったといえる。近年、日本国内において、生命・医療倫理上のさまざまな問題が議論されてきた。例えば、渡航医療をはじめ親子や姉妹による代理出産、医師による患者の呼吸器外し、病気腎移植などである。そうした過程を通じて、生命・医療倫理学の重要性は座学としてのみならず、臨床や倫理委員会といった現場における実学としても高まりつつあるのが現状である。2003年8月、生命・医療倫理人材養成ユニット(Center for Biomedical Ethics and Law: CBEL)が作られた。その活動を発展・継続させる形で、2008年6月、グローバルCOE次世代型生命・医療倫理の教育研究拠点創成が始動した。私たちは、国内外の研究拠点を連携した国際ネットワークを構築すると同時に、次々ともたらされる倫理的問題に対処し得る人材を輩出するため、生命・医療倫理学の公開講座等を行ってきた。そこで私たちは、時代の変化に合わせ、新たにこれらの講座で提供された講義内容をDVDにまとめ、2005年に刊行した。今回は、前作の内容をさらに充実させ、新たに健康格差と正義、資源配分と新型インフルエンザといった「公衆衛生の倫理」シリーズを収録した。このDVDを通じて、臨床現場において当事者が、何が困難なのかを同定し、議論する共通の土台を持てる一助となることを期待したい。ライフサイエンスや医療技術をめぐる倫理的問題は、すぐには明快な解答に結びつくものではないかもしれない。だが、このDVDが解決に向けた一歩となることは確かである。

2013年1月 総監修:赤林 朗




第吃堯\弧拭Π緡杜冤学入門
生命・医療倫理に関心のある社会人や学生の方を対象に、生命・医療倫理の基礎および倫理委員会の概要を学ぶ。

1
 生命・医療倫理学とは
赤林 朗  (35分)
「倫理」、「生命倫理」、「バイオエシックス」、「医療倫理」とは何か? これらの用語、概念を理解する。

2
 倫理学の基礎
児玉 聡/奈良 雅俊  (97分)
[冤における直感と合理性の役割を確認したあと、合理的に考える基本的な心構えとして、(1)事実と価値の区別、(2)道徳的に重要な違い、(3)議論における公平性などを理解する。
規範倫理学の代表的理論の中から功利主義、義務論(カント、ロス)、徳倫理学を取り上げ、それぞれの理論の特徴を理解する。

3
 生命・医療倫理の原則と重要概念
林 芳紀  (51分)
医療倫理の四原則や、自律、パターナリズム等の重要概念について理解する。

4
 法の基礎
稲葉 一人  (67分)
(1)法と道徳・倫理との違いと、法の基礎的知識、(2)資格・免許を得て医療に関わる者が遵守・参照すべき法制、(3)免許に関する諸法、違法性阻却を中心とする刑事法、過失を中心とする民事法、判例を理解する。

5
 ケアの倫理
堂囿 俊彦  (51分)
原則を中心とする倫理理論に対するオルタナティブとして登場したケアの倫理を、今まで学んできた倫理理論との関係を確認しながら理解する。

6
 インフォームド・コンセント
前田 正一  (54分)
インフォームド・コンセントの原則について知識を習得し、臨床の現場や倫理委員会の場で適切な判断ができるようになる。

7
 守秘義務と個人情報保護
稲葉 一人/奈良 雅俊  (88分)
(1)守秘義務についての基礎知識、(2)守秘義務の解除と法の「正当な理由」との関係、(3)個人情報保護の仕組みと、医療情報への当てはめ、(4)個人情報保護と医学研究との関係を理解する。

8
 医療従事者・患者関係
額賀 淑郎  (46分)
医療従事者・患者関係のモデルや医療チームのアプローチを理解する。

9
 演習1 倫理コンサルテーション
稲葉 一人/上竹 勇三郎  (81分)
病院内で行われる臨床問題をめぐる倫理問題の解決のための仕組みと実践を理解・体験する。終末期にしばしば生ずる誤嚥性肺炎と胃ろう造設についての倫理上のジレンマを考える。患者、家族の意思、胃ろう造設の基本知識を理解した上で妥当な答えを導き出す。

10
 演習2 模擬倫理委員会
稲葉 一人  (77分)
ヒトを対象とする医学研究をめぐる研究審査のための仕組みを実践し、理解・体験する。PTSD患者を対象とした研究計画書を例に、研究申請がどのように審査されるのか、実践を通して体験し、理解する。なお事例は、模擬倫理委員会用に作成した研究である。





第局堯仝衆衛生の倫理
公衆衛生領域の政策決定や臨床現場における倫理的判断の基礎となる倫理・哲学的な考え方を学ぶ。

11
 臓器移植
藤田 みさお/児玉 聡  (129分)
臓器移植の現状と臓器移植法改正の経緯について理解し、脳死や生体臓器移植、渡航移植等、臓器移植に含まれる倫理的・法的な問題点を検討する。

12
 公衆衛生の倫理学・入門
児玉 聡  (104分)
公衆衛生倫理の基本的な考え方や、公衆衛生的介入の正当化と政治哲学の関係について理解する。おもに現代の英米圏における公衆衛生倫理の展開を概説し、喫煙規制の事例を取り上げて公衆衛生活動の倫理的問題を説明する。

13
 公衆衛生と政治哲学
島内 明文  (110分)
公衆衛生的介入の正当化という争点にも関連する現代政治哲学の諸理論を概説し、公的医療扶助プログラムの事例を取り上げて公衆衛生政策に伴う倫理的問題を検討する。

14
 国際共同研究の倫理
田代 志門  (67分)
発展途上国における臨床試験の倫理に関する国際的議論の検討を通じて、現代の研究倫理の主要な論点について理解する。

15
 資源配分と新型インフルエンザ
児玉 聡/林 芳紀  (138分)
・ 医療資源の配分における正義(公正)とは何かについて考え、代表的な正義論を理解する。
・ 新型インフルエンザ対策に関する日米の議論を紹介し、公衆衛生領域における政治哲学の役割を理解する。

16
 健康格差と正義
児玉 聡/林 芳紀  (121分)
健康の社会的決定要因、社会格差と健康の関係、ロールズの正義論などについて概説したあと、後半で「健康格差と正義」における論争を概観し、その実証的・哲学的・政策的争点について検討する。