JCO事故 JCO accident <原子力・放射線>

茨城県東海村にあった株式会社ジェー・シー・オーにおいて,1990年9月30日に発生した日本初の臨界事故のことである.核燃料サイクル開発機構の実験炉のウラン燃料製造工程で臨界事故が起こり,沈殿槽の冷却水を抜くなどして対処したが,約20時間にわたって臨界状態が継続した.
 この事故ではチェルノブイリ原発事故のような放射性物質の大気中への放出などはなかったが,作業員3名が重大な被ばくをうけ,うち2名が死亡した.臨界にいたった直接の原因は,バケツなどを用いてウラン溶液を取り扱い,誤ってウラン溶液を臨界量以上に加えたことであり,安全性を考えていないずさんな管理体制によるところが大きい.この事故にともなって,周辺住民の避難や周辺交通の封鎖などの処置がとられた.
[小柴 佑介]



(出典:日本リスク研究学会 編『リスク学用語小辞典』,2008)

ここに掲載した用語解説は,2008年1月に丸善(株)から出版された,
日本リスク研究学会編『リスク学用語小辞典』より抜粋したものです。
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