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「高齢者のための漢方診療」
岩田健太郎氏・シリーズ総監修・第2弾
超高齢者時代における新たな臨床指南書。
2017年8月発売

(2017/07/31)


高齢者のための漢方診療

岩田健太郎氏・シリーズ総監修
超高齢者時代における新たな臨床指南書(【高齢者のための】シリーズ)

2015年、日本老年医学会は『高齢者の安全な薬物療法ガイドライン2015』に「漢方薬・東アジア伝統医薬品」という1章を設けた。超高齢化社会に必須の処方箋、それが漢方、伝統医学である。しかし漢方診療の世界は混迷を深めており、それだけにわかりにくい、といわれる。今、老年医学会のガイドラインで漢方の章を担当した著者2人(岩崎・髙山)が世に問う「超高齢化社会に生かす伝統医学」。

著者岩崎鋼医師は認知症のBPSDに対する抑肝散の効果を世界に先駆けて発表するなど、漢方の進歩発展に卓越した業績を残した漢方界きっての「EBMer」であり、既存の漢方医学にとらわれない主張の斬新さと、「中医学」に基づいた漢方診療の世界を貫く孤高の漢方医。

その岩崎医師が、同じく漢方使いの岩田健太郎医師の強力な応援を得て、いまや日本漢方医界のホープである東北大学漢方内科の准教授髙山真医師とタッグを組み、混迷の漢方界を突き抜け、エビデンスに基づいた「進歩する伝統医学」を提示(漢方のみならず鍼灸医学にも幅を広げる)。

超高齢社会における伝統医学のあるべき姿は、これだ。


■目次
プロローグ
序章 
 1. 偶然と偶然が呼ぶ「邂逅」
 2. 因果関係,前後関係. 
 3. 目の前の患者にベストを尽くす
 4. 漢方診療の世界観も構造主義的な分類の1つ

第1部 総論
1章 漢方医学?
 1. 西洋医学の対語としての「漢方」、日本には確固たる伝統医学の体系はない
 2. 日本の伝統医学は,一旦滅んだのである
 3. 「中医学」の誕生は,中国の国家プロジェクトにあり
 4. 「中医学」の優位性は,エビデンスに現われる

2章 『高齢者の安全な薬物療法ガイドライン2015』
 1. Minds2014に沿ったガイドラインの12章 は要必見!
 2. 当たり前のことには,(かえって)高いエビデンスがない
 3. 「中医学」文献の驚くべき数ゆえ,ガイドラインに別表を反映
 4. どんなにエビデンスを積み重ねても,漢方薬は伝統医学の中で生まれた薬

第2部 各論
3章 認知症
 1. 世界で初めて認知症を正確に記述したのはアルツハイマー博士ではない!
 2. 加味温胆湯は認知機能を有意に改善する
 3. 抑肝散のBPSD,ADLの改善効果に着目せよ

4章 便秘
 1. 腸管の粘液分泌が減少する高齢者には,麻子仁丸を使え!
 2. 脳卒中後のADLが非常に低下した高齢者の便秘には,大建中湯を併せる

5章 誤嚥性肺炎
 1. 死因となる肺炎のほとんどは高齢者の誤嚥性肺炎だ
 2. 仮性球麻痺の誤嚥性肺炎は,半夏厚朴湯で予防できる!

6章 食欲不振
 1. 七変化する六君子湯
 2. 症状に応じて組み合わせる!
 3. 「気滞」が消化器系統に現れたときは,香蘇散がよい

7章 風邪とインフルエンザ
 1. 麻黄湯にはタミフルより優位な解熱効果あり
 2. 「風邪に葛根湯」のワンパターンはだめ!

8章 ウイルス性腸炎
 1. 「げぇーげぇー」しているときは,とりあえず五苓散
 2. 飲水不可能なら,「五苓散・注腸と」いう手もある!

9章 高齢者の疼痛
 1. エビデンスは少ないが,有用な方剤は多い
 2. 高齢者の慢性関節痛の3割バッターは,「葛根加朮附湯」
 3. 高齢者のしびれでは,各方剤と合方を試みる

10章 冷え症
 1. 何しろ「冷え症」という疾患概念がないのだが. 
 2. 「良薬口に苦し」の漢方薬を用いよ,だがとにかく「まずい」
 3. まずくて飲めない患者には,当帰芍薬散加附子を出す

11章 熱中症,脱水
 1. 熱中症になってしまったら点滴しかない. 漢方は予防薬
 2. 百虎加人参湯を併用し,脱水再発に備える

12章 泌尿器疾患
 1. いまいち「パッとしません」が,意外なところに効果が. 
 2. 煎じ薬なら話は別です
 3. 尿漏れや残尿感にはそこそこ効く

13章 免疫低下(多剤耐性菌など)
 1. 全身状態が悪く,免疫低下などの高齢者病態には「補中益気湯」
 2. こうした効能効果をもつ薬剤は西洋医学に存在しない
 3. つまり,フレイルな高齢者に効く

14章 不眠
 1. 高齢者の場合,配偶者の死別でPTSDになることも
 2. 「肝」と「心」の失調により,不眠となる
 3. 成人には「柴胡桂枝乾姜湯」だが,高齢者には「酸棗仁湯」か. 

15章 鍼灸治療
 1. 鍼治療には,体と心の緊張を緩和する効果あり
 2. 大きなストレス時には「肝・腎・心」がKeyとなる
 3. Acupunctureの文献は25,650件!ドイツでは医師の10%が導入
 4. 鍼による生体反応の1つは「血流増大・改善」
 5. お灸の意外な効果,結核患者にも効く?

16章 フレイルと漢方
 1. 平均寿命-健康寿命=「要介護」状態
 2. 高齢者診療にフレイルという概念は不可欠
 3. 胃気なきを逆と曰う. 逆なる者は死す
 4. 運気論によれば,「脾腎両虚」の治療が必要

中医学道場
 1. 気血津液弁証
 2. 五臓六腑弁証
 3. 六経弁証
 4. 八綱弁証

コラム一覧
 1. 脳卒中後のリハビリテーションには,Neuroaid
 2. 傷寒と中風
 3. 老人性掻痒症では,何はともあれ,当帰飲子
 4. 海外では戦争の場面で鍼灸治療が用いられる?
 5. 経絡って,何だろう
 6. 高齢者の諸症状に対して


高齢者のための漢方診療
岩田健太郎 監修 岩崎 鋼・髙山 真 著
A5判 154ページ ISBN978-4-621-30186-9
定価 本体3,200円 +税

2017年8月発売
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