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叢書インテグラーレ015「左と右・対称性のサイエンス」
「左と右」といった対称性の観点から考察。
2017年1月発売

(2017/01/25)


左と右・対称性のサイエンス

本書は、「右」「左」で代表される日常的な認識に潜む「対称性」をテーマに、物理学、化学、地学、生物学、心理学、スポーツ科学、美学、文化人類学など、文科系・理科系を跨る領域について、「左と右」などの対称性が持つ意味について考察をしています。

自然界では、物理学での対称性の原理的な重要性、化学の分子構造の生命体との関わり、動物の体の対称性/非対称性、地球の南北の対称性を取り上げ、心理学では、脳の働きの左右非対称性と心、文化人類学では「右と左」による空間把握普遍性の否定、美学の分野からは、右脳的(アート思考)人間の可能性、スポーツ科学からは、サッカーにみる人間行動の「左と右」などの話題が取り上げられています。
分野の壁を越えて「対称性」を考察する楽しさ、多角的総合的に物事を捉えることの楽しさを提示する一冊です。


■目次
第1章 物理学の世界の対称性
1 はじめに――物理学者として伝えたいこと
2 物理における左と右(1)
3 対称性(シンメトリー)
4 現代物理学と対称性
5 物理における左と右(2)
6 おわりに

第2章 化学における左と右――分子の左右が生物活性を左右する
1 はじめに――鏡の前で見る景色
2 分子レベルで見る左と右
3 キラルな状態
4 非天然のキラル分子サリドマイド
5 タンパク質の謎――ホモキラリティー
6 おわりに――鏡の向こうで飲むお酒

第3章 地球における対称性――南半球と北半球の対称性、非対称性
1 はじめに
2 地球の公転軌道
3 大気・海洋に関係した南北対称性
4 地球の形――球形それとも球形ではない? 
5 地球の磁場は南北対称か?
6 走磁性バクテリアの活動は南北の半球で対称的か? 
7 おわりに

第4章 動物の体の対称性と非対称性
1 はじめに――動物のかたちを見ると
2 動物の進化と体の対称性
3 左右相称動物の左右非対称性
4 おわりに

第5章 脳と心の非対称性
1 脳の非対称性――半球機能差
2 心の構造――意識と無意識
3 認知心理学から見た意識と無意識
4 おわりに

第6章 スポーツにおける左と右――サッカーの対称性と反対称性をめぐって
1 はじめに――スポーツを考える
2 スポーツ構造論
3 スポーツ現象学
4 サッカーの特殊性
5 サッカーの対称性と反対称性
6 おわりに――文化の「周縁」としてのスポーツ

第7章 右脳的人間、未来にひらく「美学」のかたち――アート思考とアイリッシュ・ケルトの感性文化
1 はじめに
2 「左脳的」人間と「右脳的」人間
3 「ビジネス思考(Biz-thinking)」と「アート思考(Art-thinking)」
――ヴェーバー、プロテスタンティズム vs. カトリシズム
4 反=理性な「想像力」に根ざす「美学」の誕生
――18世紀イギリス経験論哲学における趣味論の成立から
5 アイルランド的な感性のかたち、あるいは「崇高」の根
――ケルト装飾デザインにおける「ノマド/リゾーム」型思考
6 「ケルトの子守歌」の夢、映画文法とのアナロジー
――ラフカディオ・ハーンに読むメタモルフォーゼの美学
7 おわりに
――22世紀まで見越したアート思考、「左うでの夢」をみる文化創造論 

第8章 文化人類学と「右と左」
――エルツ・文化のフィルター・ミャンマー 1 はじめに
2 ロベール・エルツの功績
3 ロドニー・ニーダム編集論文集と長島信弘によるニーダム批判
4 日本の民俗的コスモロジーにおける「右と左」
5 認知科学への展開――空間把握の枠組みの相対比
6 「両極性」と対立がキーワード



叢書インテグラーレ015
左と右・対称性のサイエンス
広島大学大学院総合科学研究科 編 佐藤高晴 責任編集
四六判 188ページ ISBN978-4-621-30118-0
定価 本体1,900円 +税

2017年1月発売
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