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「図面でひもとく名建築」
図面に詰まった建築家の知恵や思想をQ&Aで解きほぐす。
2016年6月発売

(2016/06/15)


図面でひもとく名建築

建築の空間は、写真を見れば雰囲気はわかりますが、場面だけから部屋の配置、動線にどのような意図を込められているのかを判断するのは難しいといえます。立体的な構成、環境への配慮、構造の特徴なども図面の助けがないと十分に理解することはできないでしょう。図面を読む能力は、雑誌や本に掲載された建築の空間を把握して、自ら設計し、それを図面で表現する時にも必要となる技術といえます。

本書では、冒頭で現代住宅の事例から図面表記の基本的ルール・要点を説明後、ル・コルビュジェ、フランク・ロイド・ライトら近代建築の巨匠をはじめ、フランク・ゲーリー、SANAAの現代建築、薬師寺東塔、シャルトル大聖堂等の歴史建築まで66の事例について具体的な読み方を解説しています。これらはQ&A形式であり、右ページで図面とともに問いをなげかけ、ページをめくると、その解答・解説が掲載されています。受動的に学ぶのではなく、一先ず自分で考えてから正解を導けるどうかを確かめるゲーム感覚で読むこともできるでしょう。
初学者の方も理解しやすく、タイトルどおり、「図面でひもとく名建築」の内容になっている一冊です。



■目次
●住宅の図面を読む
1 なぜ壁が曲がっているのか?
2 どこまでが自然で、どこからが建築か?
3 どこまでが建築で、どこからが自然か?
4 北欧の気候に適した建物の配置とは?
5 床の裏側に設けられた孔の謎
6 透明な空間におけるアクティビティを想像せよ
7 二つの住宅モデルの決定的な違いとは?
8 生活空間の中心を生み出す工夫は何か?
9 大きさはどのくらい?
10 描かれた見えがかり線の正体は?
11 なぜ壁の厚さが違うのか?
12 いかにして都市の喧騒から距離を置くか?
13 動線と図式に示された住宅の理念とは何か?
14 何のためのスペース?
15 寒冷地の高齢者住宅に求められるものは?
16 なぜ中庭がいくつもあるのか?
17 茶室の平面に施された工夫とは何か?

●平面図、あるいは配置図を読む
18 神社と街と建築の関係を読み解け
19 歴史的環境にモダニズム建築はいかに建てられたか?
20 既存の修道院の形式をいかに継承・刷新したか?
21 反復している形状はいくつあるか?
22 どこまで視線が抜けるか?
23 何の記号に似ているか?
24 レベル差をもつ空間の連続性を読み取れるか?
25 貫通型の通路はいくつある?
26 都市の軸性をいかに継承するか?
27 箱型の部屋とそれらに囲まれた空間との関係は?
28 散らばった無数の点は何か?
29 阿弥陀はどの方位にいるのか?
30 異なった形の平面をつなぎ合わせたのはなぜか?
31 都市の複合建築の中の聖堂はどのように設計されたか?
32 バロックの建築家は幾何学をどのように用いたか?
33 ジグザグ配置にみる特徴とは何か? 

●断面図から空間を読む
34 機能と形態の意外な組合せとは?
35 ステージはどこか?
36 反復するかまぼこ屋根の謎
37 周辺環境を保ちながら住宅を建てるには?
38 凸凹はどんな空間体験を生む?
39 仏塔のデザインと空間の特徴とは何か?
40 ドームが三重になっているのはなぜか

●構造を考える/環境を調整する
41 床の段差はなぜ設けられたのか?
42 なぜ三日月がずれているのか?
43 なぜ屋根が垂れ下がっているのか?
44 柱はいかにして空間のスケールに呼応したか?
45 一つの住居に併存する二つの構造の違い
46 なぜ最新の美術館に過去の技術が使われたのか?
47 軽くて厚い壁に収められているものは何か?
48 雁行する屋根の秘密
49 風通しのよい建築にするための工夫とは?
50 自然のサイクルをいかに利用するか?
51 一続きのルーバーの効用とは何か?
52 古代の仏堂にみる技術革新とは何か?
53 天井を高くすることができたのはなぜか?

●増改築する
54 ギザギザした屋根の不思議
55 なぜ構造が二つあるのか?
56 なぜ鉄骨の位置が階ごとに移動しているのか?
57 中世仏堂はどのように空間が拡張されたのか?

●独特の図面表現を知る
58 外構と建築を区別できるか?
59 アイレベルの決め手は何か?
60 平面図?立面図?それとも断面図?
61 建築を用いた作劇法のルールとは?
62 螺旋渦巻く曼荼羅図の謎

●空間の概念/新しい空間
63 住宅の構成を示唆する仮想のレイヤーを読み解け
64 それぞれの部屋の床の高さを計算せよ
65 壁の位置はどこか?
66 屋内初の公開空地になっているのはどこか?
67 構造体の違いはどこにあるか?
68 なぜ床が起伏しているのか?
69 ポコポコしたヴォリュームをいかに利用するか?
70 概念図の意味は?
71 連続的な動線空間の特徴は何か?
72 なぜつながっているのか?
73 斜めやカーブに込められた思想とは何か?
74 壁のカーブにはどんな意味があるか?
75 奇抜にみえるが、実は合理的?



図面でひもとく名建築
五十嵐太郎・菊地尊也・東北大学五十嵐太郎研究室 編著
A5判 192ページ ISBN978-4-621-30042-8
定価 本体1,800円 +税

2016年6月発売
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