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| AdS/CFT対応 / N= 4 超対称ヤン‐ミルズ理論 / ホログラフィックQCD / 宇宙ひも / ワープトコンパクト化 / WIMP
●AdS/CFT対応[AdS/CFT correspondence] Dブレインには弦理論における古典解(曲がった時空)としての見方, そしてDブレイン上に誘起されるゲージ理論の立場が可能である。この考えをさらに押し進め1997年にマルダセナは, 反ド・ジッター(AdS)空間上の弦理論と共形場理論(CFT)の間の等価性を提唱した。これによれば, ゲージ理論の強結合領域が古典的な重力理論により記述できることになり, 大きな注目を集めた。(p.26「弦理論が語るハドロンの物理像」,p.6「弦理論の風景」) ●N=4超対称ヤン‐ミルズ理論[N=4 super Yang-Mills theory] ゲージ理論の1 種で, ゲージ粒子の他にゲージーノとよばれるフェルミ粒子4つ,および質量ゼロのスカラー粒子6つからなる理論。この理論の特徴は, 超対称性と共形対称性を同時にもつことである。N=4とは超対称性に付随した超電荷の数を表す。AdS/CFT対応の最も典型的な例として登場するのがこのゲージ理論であり,AdS/CFT対応のより深い理解を目指す上でもこの理論の強結合の物理を解明することは大変重要な課題である。(p.26「弦理論が語るハドロンの物理像」) ●ホログラフィックQCD[holographic QCD] AdS/CFT 対応をQCDへ拡張する試み。AdS/CFT対応と同様,まずQCDを実現するDブレインの配位を構成し, 次にそれを曲がった時空の見方で読みかえることにより,QCDと等価な弦理論を提案する。それによると,QCDの強結合領域は5 次元の曲がった時空上のヤン‐ミルズ理論により記述される。本記事では, 低エネルギーのハドロン物理がこのモデルを用いてどのように理解されるかを見てきた。ハドロン物理を調べる有用な道具立ての一つとして注目されている。(p.26「弦理論が語るハドロンの物理像」) ●宇宙ひも[cosmic string] コスミックストリング( cosmic string)ともよばれる。宇宙スケールに伸びる非常に長いひも状の物体。重力相互作用以外の相互作用は非常に小さいと仮定されることが多い。結果としてその観測は,重力を通じたものとなる。宇宙ひもの振動などから放出される重力波の観測,そして宇宙ひもに特徴的な重力レンズ効果の観測,に期待がかかっている。宇宙ひもの存在は,素粒子の標準模型を超える大統一理論模型などから理論的に予言されている。宇宙の大規模構造をつくる種となると期待されて研究が進められたが,現在は種としての役割はあまりなかったということが判明している。(p.39「コスミックストリングの逆襲」) ●ワープトコンパクト化[warped compactification] コンパクト化とは,時空の次元が4より大きいときに,見えない次元の分の空間を丸め込んでしまうことをいう。たとえば,1次元をコンパクト化する場合は円周状にする。ワープトコンパクト化とは,コンパクト空間の座標に依存して4 次元時空のメトリック(重力場)の全体にかかる係数(ワープ因子)が変化するようなコンパクト化をいう。円周による1 次元コンパクト化の場合,1 次元上の座標をwと書くと,4 次元時空のメトリックがwの関数となる。(最も簡単な場合では,平坦なメトリックにwの関数がかかったものとなる。)すなわち,円周のどこにいるかで,4次元時空での感じる長さの単位が変わる。円周上を運動すると,4 次元時空が膨張(もしくは収縮)しているように見える。(p.39「コスミックストリングの逆襲」,p.33「超弦理論で挑む宇宙の謎」) ●WIMP[we a k l y int e r a c t ing ma s s i v eparticle] 物質との間にはたらく相互作用が弱くて質量の大きな素粒子の総称で,暗黒物質の有力候補である。素粒子の超対称性理論の予言するニュートラリーノはWIMPの一種である。歴史的には,さまざまな粒子がWIMP として考えられたが, 現在ではニュートラリーノ以外のものはおおむね否定されている。バリオン的暗黒物質候補のMACHO(massive compact haloobject)とは,略語の意味上でも反対語となっている。弱虫(wimp)−強い男(macho)。(p.56「泡箱を使って暗黒物質WIMPを探索する」 |