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1個の亜鉛原子による周囲の超伝導の破壊は,超伝導状態の電子対波動関数の対称性を表している。銅酸化物高温超伝導の発見から20年,本特集では高温超伝導がどこまで理解されたか俯瞰する。
(Picture courtesy of Prof. S. Uchida(Tokyo University)and Prof. J. C. Davis(Berkeley).)

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<今月の切手>

2005年の世界物理年記念切手。23ページに関連するコラムがあります。          
        (通)
news
特集:高温超伝導
銅酸化物はどこまでわかったか
巻頭言:高温超伝導はいま 家 泰弘

未曾有の研究努力は,何を明らかにしたのか?
銅酸化物はどこまでわかったか
内田慎一

研究を先導してきた,強力な実験手法
光電子分光からわかること


反強磁性から生まれる高温超伝導の成長秘話
NMRからわかること
北岡良雄

次世代パルス中性子源による,より詳細な研究
中性子散乱からわかること―― 磁気励起の立場から
山田和芳

基本問題を高い信頼性で解く
銅酸化物高温超伝導はどこまでわかったか―― 理論の立場から
今田正俊
news 1m離れた原子のエンタングルメント
B. シュワルツシルド 豊田健二 訳

電場によるがん治療
J. ミラー 小畠英理 訳

量子スピンホール効果が観測された
C. デイ 家 泰弘 訳

ニュースダイジェスト
P. F. シューウィ, J. S. バーディ
炭素年代測定のメカニズムを説明する新しい計算 / グラフェンの最高速度記録 / もっとも暗い人工物質 ほか
[随想]
“ごくふつう”の理系世界をめざして
加藤万里子

[講座]

叩けば出るのは振動か波か 第1回
いまさら単振動
原 康夫

[連載]
動物に学ぶ――昆虫に学ぶ微小飛行体
河内啓二

[コラム]
科学者の名言? 迷言? 論理の飛躍
土井恒成

[コラム]
パリティのココロ デモクリトスのココロ
大槻義彦

information corner
フォーラム

5月号予告
今月の切手

今月のキーワード

ベルの不等式 / 染色体 / 微小管 / 量子スピンホール効果/ レイノルズ数

執筆者・翻訳者紹介



今月のパリティ
20世紀物理学が残した謎の,最終決着をめざして
高温超伝導が銅酸化物で発見されたのは,1986年のことです。20年が経過した現在でもメカニズムは解明されておらず,物性物理最大の謎であり続けています。臨界温度は思うように上がってはいないものの,機構の解明をめざしてあらゆる物性実験・理論の手法が総動員されています。(p.6)

光電子分光の発展は,高温超伝導研究の歴史
紫外線やX線を照射して放出された電子をとらえることで,物質の電子構造を直接決定できる強力な実験手段,光電子分光。その歴史はまさに高温超伝導体研究の歴史と重なり,分解能の向上とともに新しい現象が次々に発見され,高温超伝導体研究をつねに先導してきたのです。(p.13)
超伝導と磁性の不思議な関係
電子間に働く引力によって起こる“超伝導”と,反発力で起こる“磁性”という2つの重要な現象は相反するものと,長い間考えられてきました。しかし高温超伝導は反強磁性と“競合”せず,むしろ“協奏”しているようです。これらは共通の起源から生じているのかもしれません。(p.18)

高温超伝導は“投資効率”が悪く,研究に値しないって?
これだけの努力でまだ最終解答に到達できないことには,相応の理由があるのです。それは量子多体問題の,もっとも基本的だが困難な部分を含んでいるためです。この難問を解くことが,21世紀の「多体相関をうまく制御できる科学と技術」に欠かせない要素となるでしょう。(p.28)
ホバリング可能な微小飛行体
ホバリング可能な微小飛行体(p.61)

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