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今月のキーワード
系外惑星系 / GRAPE / D"層 / クラペイロン勾配 / ポストペロブスカイト相
●系外惑星系[extrasolar planets]
銀河系の中で,太陽系以外の惑星系が発見されるようになり,それらの惑星系の総称として用いられている。(太陽)系外(の)惑星系,の意味。(p.4「比較惑星学と太陽系形成論」)


●GRAPE
GRAvity Pip E の略。重力N体問題の数値シミュレーションでは,重力計算の部分が一番計算時間がかかる。その計算の部分だけを集積回路にし,それをたくさん並べて計算し,それ以外の分は普通のパソコンで計算するように開発されたコンピューターのこと。(p.4「比較惑星学と太陽系形成論」)

●D"層[D"layer]
地震波速度の分布から,地球の内部は浅い方からAからGの7つの層に分けることができる。このうちD層(下部マントル)の中の下から数百kmの部分は,地震波速度の深さ方向の変化がD層の他の部分と異なっていることから,D"層とよばれている。新鉱物MgSiO3ポストペロブスカイト相はこのD"層の主要鉱物であり,観測される地震波速度異常も新鉱物によって説明されることがわかった。(p.58「マントル最下層物質の結晶構造の発見」)

●クラペイロン勾配 [Clapeyron slope]
相境界の圧力/温度勾配のこと。マントル中で起こる相転移反応のクラペイロン勾配が負であると,高温と低温の熱異常によって駆動されている対流の障壁になる。たとえば冷たい下降流の内部では,より高密度の相への転移が周囲よりも深部でおこるため,相転移境界付近で周囲よりも軽くなってしまうためである。逆に勾配が正であると対流は促進される。(p.58「マントル最下層物質の結晶構造の発見」)


●ポストペロブスカイト相[post-perovskite phase]
ペロブスカイト構造をもつ物質に圧力をかけることによって形成される,より高密度な構造をもつ相のこと。地球のマントルを代表する化学組成MgSiO3は24万気圧以上でペロブスカイト構造をとることが知られていた。今回,このMgSiO3ペロブスカイト相は125万気圧以上で新しい高圧相に転移することがわかった。この新相をMgSiO3ポストペロブスカイト相とよぶ。(p.58「マントル最下層物質の結晶構造の発見」)