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白黒の図形やいろいろな色の図形をさまざまな背景の上に配したこのような図は,ゲーテがその色彩研究において対象としたものの一つである。ゲーテらが採った探索的研究の手法は,科学研究においてしばしば有効であることが実証されてきた。とりわけ,実験を先導するような包括的な概念的枠組みが存在しない場合には特に有効であるといえる。N.ライブとF.シュタインレは4ページの記事の中で,このような研究手法の哲学的および歴史的側面を論じている。
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2003.09 stamp img<今月の切手>
上:星空とプラネタリウム(カールツァイス製)
中:星空
下:星空と人工衛星            (万)
information corner
後世の物理学者たちをうならせた,ゲーテの科学的業績
探索的研究スタイル―再評価されるゲーテの色彩論
N. ライブ,F. シュタインレ 家 泰弘 訳

初期宇宙の化石をより詳細に調べてみると……
インフレーションが描いた宇宙地図,宇宙地図が描いたインフレーション
横山順一


素粒子の標準模型は修正されることになるのだろうか
物質‐反物質対称性の破れ
H. R. クィン 大場一郎 訳


何がいつ,どのようにしてそれをつくり出したのだろうか?
宇宙に広がる磁場
P. P. クロンバーグ 山田雅子 訳

information corner ロブスターはなぜ赤くなるか
C. デイ 美宅成樹,山中麻里 訳

WMAP衛星による宇宙背景放射の精密観測
B. シュワルツシルド 磯 暁 訳

2個イオン論理ゲート:量子計算機への入り口?
B. G. レヴィ 宮野健次郎 訳

KEKB加速器が世界新記録
生出勝宣

コラム:凍土の小石がつくる不思議な模様,ストーンコールド
S. K. ブラウ 田島俊之 訳

ニュースダイジェスト
P. F. シューウィ,B. P. スタイン,J. リオーダン
光学的蠕動 / 新しい光の幾何学的位相 / 脳の組織を切って映し出すフェムト秒レーザー
ほか


クローズアップ:
海洋深層水とただの水
高橋正征

[随想]

これからの物理教育:バイオ2010の取り組み
J. J. ホップフィールド 磯 暁 訳

[理科教育]

遊園地を巨大な力学体験教室に!
八木一正

[講座]

有限温度の物理学―エントロピーの考え方―
第6回 
エントロピーが重要な役割をする現象
宮下 精二

[連載]
天才だってつらいよ ― 物理学者列伝
真空をつくったマクデブルク市長―ゲーリケ
太田浩一

[コラム]

知ってるつもりの科学用語A to Z U
土井恒成
information corner フォーラム

10月号予告
今月のキーワード
宇宙マイクロ波背景放射/ 宇宙の晴れ上がり / 地平線問題 / シンクロトロン放射 / インフレーション / 衝突型加速器 / ルミノシティ / ビーム不安定性 / 溶存・懸濁物質 / 逆浸透膜ろ過

執筆者・翻訳者紹介


今月のパリティ
理論志向型実験の対極にある方法論を見直す
探索的な研究スタイルは科学史家たちからはあまり注目されず,評価も低いようだが,その高い価値は歴史の中でくり返し実証されてきた。たとえばゲーテはニュートンとは対照的に色彩現象そのものに注目し,実験条件を系統的に変えて驚くほど多くの実験を実際に行ったのである。(p.4)

いま再びインフレーションが起こっている?!
宇宙背景放射はビッグバンから約40万年たったころの宇宙の残光である。その非等方性は,当時の物質密度のゆらぎを正確に反映している。これを調べるための衛星WMAPの観測結果が最近発表されたが,それによるとどうやら現在,宇宙は再びインフレーション期にあるらしい。(p.15)
宇宙に反物質がほとんど見られないのはなぜ?
1928年にディラック方程式が導入されるまで,反物質という概念はなかった。私たちは,物質が保存され,静的で不変な宇宙に生きていると考えられていたのである。しかし宇宙が膨張しているという証拠も見つかり,物質と反物質がその発展に果たす役割が問題となってきた。(p.21)

銀河間空間に広がる磁場の秘密
天体からの光の検出とは異なり,宇宙遠方の静磁場の検出は困難である。それでも近年,銀河間の大規模なスケールにわたり,比較的強い静磁場が存在することが明らかになってきた。宇宙のエネルギーと力には,これまで見落とされていた重要な成分があることがわかってきたのだ。(p.29)
巨大電波銀河2147+816
巨大電波銀河2147+816(p.31)

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