index top index 2002index  index
2002.10contents
2002.10 contents img

ノズルから噴出する乱流ジェットの断面をレーザー誘起蛍光法によって可視化したもの。色の違いは蛍光物質の濃さに対応。乱流中ではこのような,さまざまな複雑で不規則な形(構造)がつくられる。その形は大小の広い範囲のスケールを含み,時々刻々変化する。その複雑な形の背後にある法則性はなにか? 本特集のいくつかの記事にあるようにこの謎にせまる研究がなされている。(Courtesy of Prof. K. R. Sreenivasan,adapted from“Fractals in Physics:Essays in Honour of Mandelbrot”,North Holland,1989)


2002.10 stamp img2002.10 stamp img
2002.10 stamp img<今月の切手>
最初の人工衛星は1957年10月4日にソ連でうちあげられたスプートニク1号(上)。
2号にはライカ犬(中)がのせられ,1961年にはガガーリン(下)がボストーク1号で地球を一周した。  (万)

news
巻頭言:特集にあたって
金田行雄

複雑なふるまいを基礎法則から解き明かすことはできるのか

乱流の統計理論
金田行雄,後藤俊幸

大きなスケールから小さなスケールへのエネルギーの流れ

乱流場のスケーリングと構造
藤坂博一

統計的に扱うべきか,決定論的カオスとして考えるべきなのか

層流から乱流へ
山田道夫

直接的な数値計算で「流れを読む」
乱流の謎にせまる計算科学
後藤俊幸,石原卓

野球のボールは本当に曲がっているか

姫野龍太郎

高速魚類の賢い泳ぎ方

小濱泰昭

高レイノルズ数乱流の魅力

辻義之,K. R. スリニーバサン
news 「地球シミュレータ」による世界最大規模乱流シミュレーション
横川三津夫

ニュースダイジェスト
P. F. シューウィ,B. P. スタイン,J.リオーダン
液体の光/スピノニクス/普遍的な葉脈のパターン  ほか

[随想]
乱れに着目した先達たち
高木隆司

[コラム]

知ってるつもりの科学用語A to Z J
土井恒成

[講座]

物理と数学の2重らせん 第7回
ソリトンと算術
薩摩順吉

information corner 行ってみました科学館:
子供たちの科学館 ─ 札幌市青少年科学館 ─
美宅成樹

フォーラム
11月号予告
今月のキーワード
ラグランジュ的表現とオイラー的表現/レイノルズ数/乱流の普遍則/間欠性/エネルギーカスケード/解の安定性/解の分岐/カオス/DNS/一様等方性乱流/スペクトル法/空力係数/トムズ効果/境界層制御/サメ肌/ヘリウム乱流/スーパーコンピューター/乱れの描写/泡の描写

執筆者・翻訳者紹介



今月のパリティ
複雑な流れ場にひそむ乱れの統計的な法則性を探る
乱流は決定論的できわめて明解な,流体力学の基礎法則に従う現象である。にもかかわらず,その時間的・空間的変化は不規則で偶然的に見える。あるときは穏やかに,またあるときは激しく複雑にふるまう流れ場にひそむ乱れの統計法則を,理論的に解き明かすことはできるだろうか?(p.6)

ブレイクスルーにつながる基本概念を見いだそう
乱流研究は物理学にスケーリングの概念を定着させたばかりでなく,カオスやフラクタルなど,非線形科学における中心的概念の発見にもつながった。しかし,120年にも及ぶ長い研究の歴史にもかかわらずわからないことが多く,未知の重要な概念がまだ隠されているのだ。(p.13)
層流から乱流への変化を扱う,2つの立場
20年ほど前,カオス理論は力学系のふるまいの複雑微妙な部分を直観的に捨象して成功を収めた。一方,コンピューターの飛躍的進歩によって,方程式を正直に解く従来のアプローチでも詳細なデータが蓄積されてきた。2つの立場の間の溝は依然として大きいのだが……(p.21)

計算科学のグランドチャレンジ
半世紀前に世界初の電気式自動計算機“ENIAC”が気象予測を試みたとき,1日後の予報結果を得るのに7日もかかった。しかしその後,計算機のめざましい進歩とともに,計算科学という研究手段がますます強力になり,多くの物理学者が解けなかった乱流の謎に挑もうとしている。(p.27)
スカラー場ψの2次元数値シミュレーション例
スカラー場ψの2次元数値シミュレーション例(p.11)

index top index 2002index  index

●年間定期購読のお申込みはこちら
●最新号およびバックナンバーのご注文はこちら