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時間の精密測定技術について,現行のセシウム原子線を使った原子時計に対抗して,イオンを使う時計がその精度を競っている。写真は米コロラド・ボルダーにあるNISTのバークランドとミラーがつくったイオン時計である。レーザーで冷却された水銀のイオン199Hg+を,真中に見える平行な複数の電極ロッドの中心軸上に一列にトラップする。写真右手に見えているのはホーン型のアンテナで,ここから放射されるマイクロ波がイオンの超微細構造準位間の遷移を励起し,この遷移周波数が時計になる。くわしい時間測定の技術については本文14ページのバーキスト,ジェファート,ワインランドの解説を参照。


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<今月の切手>
(上)ノーベル物理学賞受賞当時の湯川秀樹博士の肖像と中間子論のイメージ(中)ノーベル(ノーベル賞100年記念)(下)中間子理論50年記念質量値と原子核のイメージ。
      (万)

article

物性理論の大家と大学院生の歴史的ドラマ
ノーベル賞学者と大学院生の対決
バーディーン対ジョセフソン

D. G. マクドナルド,家 泰弘 訳

10
−18の精度で時間が測定できる
新ミレニアムを迎えた時間測定技術
J. C. バーキスト,S. R. ジェファート,D. J. ワインランド,清水忠雄 訳

スピンのトンネル効果が生む新技術

スピンが担うエレクトロニクスの未来
安藤康夫

Si(001)表面上の原子間相互作用

半導体表面上での拡散の不思議
H. ザンドリート,B. ポールセマ,B. シュワルツェントゥルーバー,長谷川幸雄 訳
news 鉄が超伝導に!
清水克哉

タンパク質が時間をはかる
甲斐英則

光電子分光の分解能はどこまであがるか
辛 埴

C60における電界誘起高温超伝導
野原 実

ノーベル物理学賞
久我隆弘

ノーベル化学賞
柴崎正勝

ニュースダイジェスト
P. F. シューウィ,B. P. スタイン,J. リオーダン
絡み合い状態にある粒子のレーザー的な増幅/空っぽの空間が力を及ぼし合う/まったく新しい干渉計  ほか

[クローズアップ]
半導体デバイスへのスピン注入を実現
大野裕三,大野英男

[理科教育]

映像評伝『湯川秀樹』
山本祐靖

[随想]

科学のさし絵を考える
加藤万里子

[講座]

ポケットに電磁気を 第9回
働き者のカップル
勝本信吾

[講座]

ここが気になる学校物理 第4回

岩崎敬道,兵頭俊夫

information corner 読者の広場
1月号予告

パリティ2001年総目次

今月のキーワード
日本標準時/GMR/TMR/MRAM/ダングリングボンド/原子追跡走査トンネル顕微鏡/ダイヤモンド・アンビルセル/タンパク質/時間認識/インターカレーション/スピンエレクトロニクス/磁性半導体/スピン緩和(の機構)

執筆者・翻訳者紹介



今月のパリティ
ジョセフソン効果を巡る論争が物理学にもたらしたもの
当時,大学院生だったジョセフソンの「超伝導電流が薄い絶縁体層をトンネルして流れ得る」という大胆な発想は,BCS理論の生みの親であるバーディーンにとって受け入れがたいものだった。2人の論争の結末は,健全な科学にふさわしく,最終的には実験結果によって決着した。(p.4)

時間測定精度の限界に挑戦するイオンを用いた時計とは?
光と物質の相互作用を調べたり,確かな基礎定数値を決めるなど,現代の物理実験に精度の高い時間測定の技術は不可欠である。原子の遷移周波数を利用した原子時計が,レーザー技術の発展とともに改良されてきたが,イオンを用いることで,さらに高精度の時間測定が可能となった。(p.14)
次世代のデバイス開発の鍵を握るスピンエレクトロニクス
集積回路を構成する半導体素子のサイズは,すでにナノメートルの単位に達しており,半導体メモリーの限界論がささやかれ始めている。素子の縮小は薄膜作製や微細加工の技術に支えられてきたが,電子スピンのふるまいに着眼したデバイスが,次世代の主役にとって代わりそうである。(p.23)

走査トンネル顕微鏡で半導体デバイス上の原子や分子を追跡
原子追跡走査トンネル顕微鏡の発明により,シリコン半導体結晶上における原子の動きを詳細にとらえることができるようになった。これらの観測結果と単純な統計力学の解析から,より小さくて,高速な情報処理が可能なコンピューターマイクロチップが実現されようとしている。(p.30)
吸着ダイマー
吸着ダイマー(p.32)

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