知の追究者たちが語る学問の入り口とその世界
講義のあとで

木原 武一 編    発行:丸善株式会社
昭和の学識者にインタビューし、それぞれの学問分野に入っていったきっかけや、何に情熱をもって取り組んできたかなどを自らが語ります。日本の学術史に残る学識者が若き日を語るメッセージは、不透明な現在を生きていく上でかけがえのない知識となります。25年ぶりの復刻版。5分冊で順次刊行予定。

編者からひとこと

この本の由来について申し上げると、ひとりでも多くの人に学問をめざしてほしい、そのためには学ぶこと、研究することの面白さを知ってほしいという願いから、高校の進路指導担当者向けの雑誌「キャリアガイダンス」(リクルート発行)で、1977年から数年間にわたって、「学問の世界」というタイトルのもと、各界の第一人者の聞き書きを連載したのが発端であった。連載は、1980年に「講義のあとで」、1983年に「続・講義のあとで」として、あわせて50名の方がたのお話がおさめられ、リクルート(当時は、日本リクルートセンター出版部)から出版された。学問の世界を少しでも世に広めようとして企画されたこの雑誌連載が、このたび、「知を燈す」をミッションとする丸善から体裁も新たに再刊されることは、編者としてかぎりない喜びであり、取材の下調べのために先生方の著作をひもとき、学問の世界に没頭した日日に思いを馳せ、感無量の思いである。
木原 武一

講義のあとで 1
本体価格1,500円 四六判 194ページ ISBN 978-4-621-08071-9   2009年1月発行
今西錦司 生態学 「カゲロウから進化論まで」
坂口謹一郎 応用微生物学 「カビの秘密を追って」
岩村 忍 東洋史学 「遊牧社会に魅せられて」
彌永昌吉 数学 「数字の美しさに惹かれて」
緒方富雄 血清学 「血清学から知る人体の不思議」
末広恭雄 水産学 「魚を推理する」
田中美知太郎 哲学 「ギリシア哲学への誘い」
坪井忠二 地球物理学 「地震学の歩みとともに」
前川文夫 植物学 「見過ごされた植物の謎を解く」
尾高邦雄 社会学 「『職業社会学』のころ」

講義のあとで 2
本体価格1,500円 四六判 214ページ ISBN978-4-621-08072-6   2009年1月発行
江上波夫 考古学 「日本人と騎馬民族」
江上不二夫 生化学 「生化学から二十一世紀の化学へ」
榊原 仟 医学 「執刀した心臓手術は1万例」
前嶋信次 文学(イスラム史研究) 「未知のイスラム文化を探る」
宮本常一 民俗学 「日本民族学の旅」
吉川幸次郎 中国文学 「中国文学と杜甫」
日高敏隆 動物行動学 「モンシロチョウは白くない?」
小尾信彌 天文学 「はじめに素粒子ありき」
大林辰蔵 宇宙物理学 「スペース・コロニーの時代が来る」
山本七平 作家・評論家 「聖書を通して日本人を知る」

講義のあとで 3
本体価格1,500円 四六判 218ページ ISBN978-4-621-08121-1   2009年5月発行
服部四郎 言語学  日本語の系統を求めて
下村寅太郎 哲学  精神史の考え方から
梅棹忠夫 人文科学  私の知的生産の技術
渥美和彦 人工心臓  人は永遠に生きられるか
西郷信綱 日本古代文学  古典を「研究」から解放する
茂在寅男 航海史  ポリネシア人がカヌーで渡来した?
河合隼雄 心理療法  シンデレラの継母は教育ママ
小松茂美 古筆学  「平家納経」にかけた独学人生
加藤一郎 生物制御工学 ロボット作りの基本は手の動き
角田忠信 脳と東西文化  涙も笑いも左脳の日本人

丸善(株)出版事業部