日本顔学会創立20周年記念出版
顔の百科事典



日本顔学会 編  
A5判・642頁  本体25,000円+税 
ISBN978-4-621-08958-3
発行:丸善出版株式会社
いい顔になろう、百学連環の醍醐味。
顔は、どのように生まれ進化したのでしょうか?動物学や人類学での生態的特徴や解剖学、生理学、歯学など医学的領域、心理学や社会学として文化的な対象でも扱われています。また演劇、美術など芸術学、コンピュータでは情報学、さらに、美容学、人相学、化粧、似顔絵…といった多様な分野で情報の交換、研究が進んでいます。本書は、日本顔学会創立20周年記念出版として、「顔学」について体系化を行った、初めての百科事典。

<編集委員長> 原島 博(東京大学名誉教授)
<副編集委員長> 輿水大和・馬場悠男
<編集幹事> 菅沼 薫・中島 功
<編集委員> 青木義満・今井健雄・金子正秀・北山晴一・島田和幸・睫逎襯蟷辧寺田員人・宮永美知代・武川直樹・山口真美(五十音順)

多様な分野を横断する「顔学」を体系化。
刊行にあたって

 今あなたの目の前にある顔、毎日あたり前のように見ている顔、その顔は、これまでさまざまな分野で扱われ、研究されてきました。顔はこれまで実にさまざまな分野で扱われ、研究されてきました。ところがつい最近まで、これらを全体として対象とする「顔学」なる分野はありませんでした。占いとしての人相学はありましたが、科学としてはそれぞれの分野で別々に扱われてきたのです。そのような中、1995年3月に世界で初めて、顔を総合的に研究する学会が、この日本で生まれました。それが「日本顔学会」です。日本顔学会では、上であげた多様な分野の研究者たちが情報を交換して、そして互いに切磋琢磨して研究を進めています。その目的とするところは、「顔学」なる新しい学問分野を創成して体系化することです。そしてこのたび、日本顔学会の創立20周年を記念して、「顔の百科事典」が企画されました。顔学には上で述べたようにさまざまな学問分野が関係しています。まさに顔学は「百科」なのです。百科事典は英語ではencyclopediaですが、啓蒙思想家の西周(にし・あまね)は、明治の初頭にこれを「百学連環」と訳したといわれています。百学がばらばらでなく、互いに連環する。まさにそこに顔学の醍醐味があります。一方で、顔学は、まだまだ生まれたばかりの学問です。「顔学」という言葉も、日本顔学会ができたときに誕生しました。そのようなまだよちよち歩きの分野を読者とともに育てていきたい。『顔の百科事典』の刊行には、そのような私たちの想いもありました。さらには、この百科事典の読者の方に、ぜひ「いい顔」になってもらいたいという願いもあります。人は誰もが顔には関心があります。そして「いい顔」になりたいと思っています。この百科事典はその道しるべになるものでありたい。この百科事典のエピローグが、「いい顔になろう」となっているのはそのためです。ぜひ本書を通じて、みなさまに「顔」そして「顔学」に関心をもっていただき、「いい顔」になっていただきたいと願っております。
2015年7月
「顔の百科事典」編集委員会を代表して 原島 博

執筆者一覧 (五十音順)

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目 次

プロローグ:顔って面白い

1 章 動物の顔 ─顔の動物学─
顔の定義/顔の進化/動物の顔はさまざま

2 章 ヒトの顔 ─顔の人類学─
ヒトの顔の特徴/顔から見た人類の進化/顔の違いの意味/日本人の顔

3 章 生きるための顔 ─顔の医学─
顔の生理学と解剖学/顔の遺伝・成長・老化/顔に現れる病気/顔の治療

4 章 見る顔,見られる顔 ─顔の心理学─
顔と表情を見る,知る,覚える,その基本/顔を見ることの脳内機構と障害/装う顔,表現する顔

5 章 社会・文化・時代の反映としての顔 ―顔の社会学―
顔と社会/顔の美と魅力/顔の文化誌

6 章 表象としての顔 ─顔の芸術学─
舞台の顔/造形表現された顔/顔と文学

7 章 コンピュータと顔 ─顔の情報学─
顔の情報学/コンピュータが見る顔/コンピュータがつくる顔/顔をもつコンピュータと話す

8 章 装う顔 ─顔の美容学―
美容の基礎知識/化粧による装飾と演出/心身・生理・行動への影響

9 章 似せる顔 ─似顔絵にみる顔の印象学─
似顔絵とは何か/似顔絵の歴史/似顔絵の描き方/似顔絵コンピュータの技術/似顔絵に思うこと

エピローグ:いい顔になろう


組見本





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