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発達心理学事典

日本発達心理学会 編
編集委員長 氏家 達夫 名古屋大学
A5判・712頁  本体価格20,000円 
ISBN978-4-621-08579-0
発 行:丸善出版株式会社



赤ん坊から高齢者まで、幅広く人の一生涯の「発達」を扱い、どのように 支援したらよいかを扱う実践的な学問、発達心理学。学習障害やDV、失 業、育児放棄、介護といった近年関心の高いトピックスも多数収録。さら に障害児者や虐待・災害にあった人への支援に関する項目も設けた。また 人間が生まれながら発達させていく知覚・言葉・人間関係の獲得などに ついても、必要に応じて胎児まで遡った最新の研究成果を紹介。「葛藤」 や「悩み」「関わりあい」についても章を設け解説し、発達心理学の視点か ら多角的に人間の不思議に迫るユニークな中項目事典。
全項目2ページ(見開き)完結の読みやすい構成。
200名超の執筆者は発達心理学および関連領域の実力者。
学生、社会一般の方でも読みやすく、また専門家にとっても読み応えのある内容。
ここ四半世紀の「発達心理学」の急速な進展を一望できる。
乳児期〜青年期の発達はもちろん、中年期以降の変化、高齢期の問題なども収録。
従来の切り口とは一線を画する「和語」によって章分けすることで、発達心理学という学問の新しい捉え方(見方)を提示する。

編集委員

岩立志津夫 日本女子大学[日本発達心理学会出版企画委員会委員長]
尾見 康博
山梨大学
子安 増生
京都大学[日本発達心理学会理事長]
佐藤 有耕
筑波大学
杉村 和美
広島大学
外山 紀子
津田塾大学
長崎  勤
筑波大学
根ヶ山光一
早稲田大学
能智 正博
東京大学
南  徹弘
甲子園大学
村井潤一郎
文京学院大学

刊行にあたって(一部抜粋)

 本事典が刊行される2013年に,日本発達心理学会は設立25年目を迎えることとなる.この間,発達研究は,わが国においても,また世界的に見ても,急速に発展し,膨大な研究知見が生み出されてきた.発達心理学は,今や人生のすべての時期の人々が発達研究の対象となっているし,発達研究は,発達心理学の枠の中で完結できるものではない.発達現象を正しく理解しようとすれば,発達心理学だけでなく,進化科学,比較行動科学,行動遺伝学,脳科学などの関連する諸科学の知見や方法を参照せざるを得なくなってきている.
 本事典は,発達を学ぼうとする学生や発達に関わる活動をしている方々に,関連領域を含めた現在の発達心理学の全体像を的確に示すと同時に,まさに発達しつつある発達心理学のおもしろさや重要性をビビッドに伝えることをめざして,日本発達心理学会が総力を挙げて編集するものである.
 本事典は,人の行動を25個の動詞で捉え,それぞれの動詞に関わる発達心理学と関連領域の重要な研究トピックを選び出して解説した.解説する項目の多くは相互に密接に関連している.ある項目を読むことで,関連する他の項目を参照したり,もっと先を調べてみようと思ってもらえたりするような事典になることをめざした.また,単なる「辞典」として「解説」するのではなく,専門家にも読み応えのあるような「事典」になることをめざした.今もダイナミックに成長し続ける発達心理学を大掴みに読者に示すことはできたと自負している.また,さまざまな領域で行われている発達研究の見取り図を提供することにもなるとすれば望外の喜びである.
2013年3月吉日
日本発達心理学会 発達心理学事典編集委員会
編集委員長 氏家 達夫

分野別項目リスト

1 かたる [編集委員:能智 正博]
概念と語彙/出来事の語り/自己と語り/ファンタジーの語り/ことばのおくれ/対話/バイリンガル/供述・証言/ライフストーリー/ライフレビュー

2 かんじる [編集委員:外山 紀子]
乳児の知覚研究法/物理現象の知覚/空間知覚/身体運動知覚/顔知覚/数の知覚/多感覚の発達/生態学的知覚/嗜好の発達/自閉症と知覚

3 ふれる [編集委員:根ヶ山 光一]
抱き/三項関係/移行対象/授乳・離乳/アロマザリング/タッチング/アフォーダンス/バーチャルリアリティ/セクシャリティ/介護

4 かんがえる [編集委員:子安 増生]
思考/概念形成/仮説検証/意思決定/認知スタイル/実行機能/状況的認知/操作的思考/他者視点/発生的認識論

5 いきる [編集委員:根ヶ山光一]
食行動/睡眠/姿勢・移動/音楽性/遊び/事故/攻撃/時間/宗教性/生と死

6 まなぶ [編集委員:外山 紀子]
発達と学習/知能/学校での学び/協調学習/学びの個人差/動機づけ/学力と格差/計数・算数/読み書き/早期教育

7 そだてる [編集委員:氏家 達夫]
地域の子育て/コーチング/やる気/創造性/パーソナリティ/才能と知能,学力/乳幼児と親子関係/児童・青年と親子関係/親を育てる/子別れ

8 おいる [編集委員:南 徹弘]
加齢と寿命の生物学/身体特性の加齢/3世代の親子関係・家族関係/中年の危機/加齢と老化/高齢者の社会的適応/高齢者の心理・性格特性/百寿者研究のねらい/高齢者の終末期ケア/死と死にゆくこと

9 あいする [編集委員:村井 潤一郎]
愛着/親子関係/夫婦関係/友人関係/恋愛関係/同性愛/自己愛/ドメスティック・バイオレンス/妬みと嫉妬/愛と憎しみ

10 はずれる [編集委員:氏家 達夫]
規格外であること/マイノリティであること/自分であることの違和感/問題行動/犯罪/病を得るということ/差別を受けるということ/キャリアの挫折/はずれることの積極的意義

11 かかわりあう [編集委員:佐藤 有耕]
人見知り/共同注意/基本的信頼/ソーシャルスキル/仲間関係・仲間集団/メディアと子ども/対人関係の希薄化/感謝/世代間関係/孤独感

12 うまれる [編集委員:南 徹弘]
系統発生と個体発生/発達における遺伝と環境/遺伝性疾患の発達と予後/妊娠・出産・誕生/妊娠中の疾患/生まれるとき/ふたご研究のゆくえ/超低出生体重児の予後/家族の起源/親になること/親をすること

13 はたらく [編集委員:杉村 和美]
進路選択/キャリア発達/青年期の延長/学校から仕事への移行/フリーターとニート/ワーク・ライフ・バランス/働きざかり/時間的展望/レジャー/価値感

14 なやむ [編集委員:杉村 和美]
同一性の危機/モラトリアム/自我の強さ/親子間葛藤/自尊感情/自己へのとらわれ/摂食障害/いじめの発達への影響/リスクと自立/カウンセリングを通じての変化/大学生の発達支援

15 ささえる [編集委員:長崎 勤]
ADHD・LD児者の発達支援/ダウン症児者の発達支援/自閉症スペクトラム障害の発達支援/視覚・聴覚障害児者の発達支援/障害児のきょうだいへの発達支援/教育分野におけるユニバーサルデザイン/虐待を受けた子どもの発達支援/災害にあった子どもの発達支援/キャリア支援/貧困への支援

16 うごく [編集委員:長崎 勤]
共鳴動作/運動発達/フォーマット・協同活動/保育とうごき/幼小移行:小1プロブレム/小中移行:中1プロブレム/災害避難/移民・外国人子女/ひきこもり/障害者の就労支援

17 あらわす [編集委員:子安 増生]
表象/ふりと模倣/共感性/メンタライジング/表情/相貌的知覚/情動/あざむき/表示規則/自己効力(感)

18 なる [編集委員:佐藤 有耕]
新生児期・乳児期/幼児期/児童期/青年期/中年期/老年期/発達観・発達の原理/発達加速現象/思春期/アイデンティティ/おとなになること

19 ある [編集委員:岩立 志津夫]
ビッグファイブ/レジリエンス/外傷(トラウマ)体験/気質と個人差/進化/ジェンダー/生得性(領域固有性)/発達の壁/発達持続/発達段階

20 くらべる [編集委員:尾見 康博]
社会的条件と心理的条件/文化心理学と比較文化心理学/異文化比較/異文化間教育・多文化教育/健常と障害/理想自己と現実自己/内集団と外集団/きょうだい/ヒトと動物/ヒトとロボット

21 うしなう [編集委員:能智 正博]
親の離婚/不妊・中絶/パートナーとの別れ/失業・リストラ/ペットロス/中途疾患/犯罪被害/被災/移民・難民/自殺・死別

22 はかる [編集委員:村井 潤一郎]
発達をはかる/知能をはかる/性格をはかる/感情をはかる/記憶をはかる/ことばをはかる/学力をはかる/態度をはかる/脳機能をはかる/環境をはかる

23 しらべる [編集委員:尾見 康博]
面接法/観察法/質問紙調査法/実験法/ネット調査/史資料分析/事例研究/談話分析/縦断研究と横断研究/質的研究と量的研究

24 うったえる [編集委員:岩立 志津夫]
ジェンセニズムの功罪/教育政策/研究倫理/子育て政策/社会政策/社会的責任/発達心理学と差別/発達心理学の未来/幼保一元化(子ども園)

25 てをくむ [編集委員:岩立 志津夫]
国外・国際学会/心理学資格/臨床発達心理士/隣接科学(認知科学)/隣接国内学会


組見本







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